屋久島(滝の巻)

縄文杉が見たいと思って屋久島に行ってきた。
結果から言うと、縄文杉見ること能わず、無念の敗退である。まぁそれもヨシ、また見に行けばいいだけのことだ。旅行予定先のストックが、ヒトツ増えたと言うことで。


ところでなぜ敗退してしまったか。
答えは『天候に恵まれず登山できなかったため』である。お天気相手じゃね〜、こりゃもうどうにもならないわ〜。しかもタダの『天気』じゃなかったモンね〜。


鹿児島空港までは問題なかった。強めの雨の中だったが、JAL機は定刻に着陸した。
しかしここで思わぬ伏兵がっ!

なんと屋久島便は『天候調整中』とのことで、出発時刻が不定だったのである。この程度の雨で飛べねぇの? と思ったが、それは鹿児島上空のこと。屋久島上空では大雨 + 強風で、着陸が危うい状態なのだそうだ。現に屋久島行き第1便*1は、島まで行ったものの着陸できずに引き返してきた*2という。悪天候、侮り難しである。


で、オレの乗る第2便は30分の遅延を経て、『屋久島天候不順の場合は、鹿児島へ引き返す。または福岡まで待避する*3』という最悪の条件付きにて、とりあえず離陸したのである。戻ってくるならまだしも、福岡なんかへ連れて行かれた日にゃ〜、どうしたらいいものやら^^;;
と、不安を抱えながらも30分ほどのフライトにて、なんとか屋久島空港に一発着陸。一件落着である。オレ、天気運は割と強い*4んだな^^


とは言え屋久島、雨が降ったり止んだりの状態で、しかも降るときは凄まじい雨量だった。まずはレンタカーを借り、観光案内所に直行して山の状況を確認してみた。
すると「荒川登山口*5より先、そして白谷雲水峡*6はともに大雪で道路閉鎖です」とのこと。
なんでも膝上までの積雪だそうで^^;
わざわざ『アメニモマケズ、カゼニモマケズ』屋久島まで来たのに、あえなく『ユキニハマケタ』オレだった。
予報も雨がちだったので、それなりの装備は用意してあったが、雪じゃね〜。マジで遭難しちゃっても迷惑だしね〜、それ以前に雪こぎしての登山なんかイヤだよ、オレ。


ともかく2泊の予定で来ているので、急遽予定変更である。
で、本日は雨なのでタラタラ島の南側を車で回って滝見物、その後は温泉でのんびり。明日は天気回復の見込みなので島を一周してみるかと、若干締まりのないプランに切り替えた次第。


さて、まず見に行ったのが轟(とろーき)の滝である。

『海に直接注ぐ滝』と紹介されているが、ただそれだけの落差が小さい滝だった。しかし大雨中なので、水量ハンパねぇ! つか、水が跳ね上がってるし!!
ちなみに滝上にある赤い橋は、島を一周する県道である。でも、橋の上からは滝は見えないのだ。なので傘差して見に行ったのだが、この水量にテンションも上がり出した。


次いでこんなん、幻の滝*7

山肌に掛かる落差の大きな滝、さぞや有名な滝かと思いきや、観光マップには載っていなかった。たまたま近くにあった農協直売所で聞いてみたら、「あれは雨が降ったときだけできる滝で、名前はないよ〜。屋久島、雨が降るとあちこちに滝ができるからね〜^^」だって!
屋久島は滝天国だな、ただし大雨の時だけ。滝が好きな人にはもってこいの島である(ただし大雨の時だけ)。
その後、県道の先々で山肌に出現した滝を発見したが、雨の中車を降りて撮影するのも面倒だったので、それらは割愛。


そしてさらに車は進み大川(おおこ)の滝へ。

すっげ〜、滝の醍醐味爆発中なのだ! 見よこの水量!!
この時は雨も上がっていたが、水しぶきがね、もうすごくって。あっという間にビッショリになってしまった。雨の屋久島、かなり捨て難いモノがあるぞ。テンション上がるわ〜(^^)


ちなみに翌日の大川の滝は、こんなん。

打って変わっておとなしい滝になっている。これが通常バージョン、だと思う。もちろんテンションは上がらない。


さてここから一旦引き返し、最後に千尋(せんぴろ)の滝へ。
この滝だけは滝壺近くまで行けなくて、展望台からの遠景を見ることになる。

って。
遠景なのにこの迫力。水煙上がりまくりじゃん、しかも地響きのような落下音までしちゃって*8
屋久島の中では一番の水量を誇る滝、とのことだが、今日は普段の数倍増しなのだ。オレ、テンションMAXである。
あら〜、雨の日に当たったことが幸いしちゃったね。旅行で訪れる身分では、これは滅多に見ることのできない光景だと思うのだ。


この後、予定通りに温泉に入ったのだが、これがまた絶品だった。が、その話はいずれ。
ってことで屋久島、雨であっても十分に楽しめる島だと言うことを発見した第一日だった。

(2018/02/10撮影)

*1:離島便は始発から順に『第1便・第2便・・・』という表現をするのだな。わかりやすいね。

*2:他の島ではどうだか知らないが、屋久島では3回まで着陸を試みるそうだ。着陸態勢で滑走路を目指しながらも、機長が「あっ、これムリ^^;」と判断したらまた上昇し、ぐり〜〜っと回り込み直して再チャレンジとのこと。そんなん一度体験してみたいものだと思う。

*3:鹿児島空港悪天候になったら、ってこと。

*4:ちなみに後続の第3便であるが、やはり天候不順で欠航したそうだ。

*5:縄文杉トレッキングの玄関口。

*6:弥生杉トレッキングのできるとこ。

*7:オレが勝手に名付けた。

*8:動画もあるのだが、オレはセコく無料バージョンしか利用していないので、臨場感を伝えられなくて恐縮である。